乗り換え前に、メールを止めない3つ
- 使っているメールアドレスを全部書き出す
店主用、スタッフ用、予約・問い合わせ用、スマホに転送しているアドレスまで、紙に並べます。ホームページに表示していないアドレスも含めてください。 - メールの置き場所を確かめる
乗り換え前チェッカーにドメインを入れ、メールの受け取り先(MXという設定)の有無と表示された事業者を確認します。Google WorkspaceやMicrosoft 365なら、サイトのサーバーとは別の受け皿である可能性があります。 - 新しい受け皿を先に用意し、過去メールを保存する
新しいメール環境を作ってから、過去メールを保存します。さくらの公式案内でも、サーバー廃止時はデータが削除され復旧できず、IMAPではサーバー上のメールが移転前に消えるためバックアップが必要と説明されています。サーバー廃止とメールデータの説明、メール移転時の注意(いずれも2026年10月時点)
新しいサイトとメールの準備、過去メールの保存、Webとメールの確認を先に行います。ネームサーバーの変更は、Webとメールの準備ができてからです。旧サーバーは移転完了まで契約を重ねます。ドメイン移管そのものではWeb・メールは止まりませんが、ネームサーバー変更では準備状況の確認が必要です。切り替えの順番をチェックリストで見る
店のサイトの約4割は、メールも同じ場所の候補だった
店が自分で持つサイトから登録ドメインを重複なく集め、DNS失敗12件を除いた1,594件を調べました。メールの受け取り先設定があったのは1,374件、86.2%です。そのうち、サイトとメールが同じサーバー(または同じ会社のサーバー)で動いているように見えたものは612件でした。
メールの置き場所を公開DNSから見る

数値を表で見る
| 観測した状態 | 件数 | 割合 | 備考 |
|---|---|---|---|
| メール設定なし | 220/1,594 | 13.8% | メールの受け取り先設定を確認できず。別ドメインや外部サービスの利用までは否定しない |
| Google Workspace・Microsoft 365 | 99/1,594 | 6.2% | 4区分の一つ |
| サイトと同じ場所候補(Google・Microsoftを除く) | 612/1,594 | 38.4% | Wilson 95%区間36.0–40.8% |
| その他 | 663/1,594 | 41.6% | 上記以外 |
これは「サイトのサーバーを解約すると、メールも必ず止まる」という意味ではありません。同じIPや同じ事業者に見えても、共有サーバー、別契約、古い設定、誤設定の可能性があります。ただ、解約前にメールの契約先・管理画面・保存場所を確認するきっかけになる数字です。
DNSの管理場所も、サーバー会社側が60.1%
ネームサーバー(DNSの管理場所を示す情報)のホスト名を分類できたのは1,386件、全体の87.0%でした。そのうち、サーバー会社側と分類できたのは833件、60.1%です。DNSの管理場所と、メールの受け皿、Webサーバーが同じとは限りません。ここも「契約が同じ」とは断定せず、管理画面と契約書を確認してください。
ネームサーバーの分類

分類の数値を見る
| 分類 | 件数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| サーバー会社 | 833 | 52.3% |
| ドメイン会社 | 295 | 18.5% |
| Cloudflare・AWS等 | 258 | 16.2% |
| 不明 | 208 | 13.0% |
| 既知分類の合計 | 1,386 | 87.0% |
「不明」は、DNSが存在しないという意味ではなく、今回のホスト名パターンで事業者を分類できなかったものです。管理会社を知りたいときは、チェッカーの結果だけで決めず、ドメイン会社・サーバー会社の管理画面や請求書も合わせて見ます。
古いサイトは、独自ドメインメールが92.8%
古いサイトは「スマホ用の表示設定がない、または最終URLの通信がhttpsでない」と定義しました。制作年そのものを表す定義ではありません。古いサイトではメールの受け取り先ありが259/279件、92.8%(Wilson 95%区間89.2–95.3%)。それ以外は1,115/1,315件、84.8%(82.7–86.6%)でした。
| 区分 | メールの受け取り先あり | Google・Microsoft | 同じ場所候補(Google・Microsoftを除く) |
|---|---|---|---|
| 古いサイト | 259/279 92.8% | 7/259 2.7% | 119/252 47.2% |
| それ以外 | 1,115/1,315 84.8% | 92/1,115 8.3% | 493/1,023 48.2% |
古いサイトほどメールが同じ場所だと断定する結果ではありません。Webの見た目や通信方式と、メールの契約は別の情報です。だからこそ、乗り換え前にアドレス一覧と置き場所を個別に照合します。
調査方法と限界
地図調査の30検索語×100件のうち、店が自分で持つサイトを対象にしました。ポータル、チェーン、SNS、作成ツール、ブログなどを除外し、登録ドメイン単位で重複をまとめました。DNS失敗は12件あり、分母から除外しています。公開DNSの照会日は2026年10月25日です。
メールの受け取り先設定は、そのドメインでメールを受け取る設定の有無を示すだけで、実際の利用者・利用頻度・メールボックスの契約までは分かりません。調査では、サイトのAレコード(ドメインをWebサーバーのIPアドレスに結びつける情報)と、メールの受け取り先のAレコードが同じIPだった場合、または既知の事業者が一致した場合を「サイトとメールが同じサーバー(または同じ会社のサーバー)で動いているように見える候補」としました。
この調査では、同じ契約か、サーバー解約時に実際にメールが止まるか、過去メールが消えるかを個別には確認していません。解約前には、契約書、請求書、管理画面、メールソフトの設定を確認してください。ドメインや契約の名義・解約条件で困った場合は、専門家や消費者ホットライン188などへ相談してください。
事実は2026年10月時点の確認に基づきます。引用時は「NOREN PAGE『店のサイトの約4割は、メールも同じ場所で動いている』」とこの記事へのリンクを付け、2026年10月25日時点の観測であることを添えてください。