(2026年10月27日時点の情報です)
1分でわかるPHP2Shell
- 何に穴があったか:PHP。WordPressをはじめ、多くのホームページを動かしているプログラムです。
- どんな穴か:ログインなしで、外からサーバー上の好きなプログラムを動かされるおそれがあります。ホームページの書き換え、お客様情報の盗み出し、ほかへの攻撃の踏み台に使われることがあります。
- 深刻さ:2件(CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619)とも、危険度は10段階で9.2(緊急)です。
- 範囲:PHP 5.4以降のほぼ全部の版が対象です。ネットに公開されている対象は2,260万件以上という推計もあります(Palo Alto Networks)。
- すでに悪用されています:米国の当局(CISA)は10月26日、「悪用が確認された脆弱性」の一覧に登録しました。
何が起きたか(時系列)
| 日時(日本時間) | 出来事 |
|---|---|
| 2026年8月 | AI(OpenAIのモデルなど)を使った調査で見つかり、PHPの開発チームへ報告される |
| 10月17日 | 修正版が出る前なのに、Amazonのおとりサーバーで攻撃の試みが観測される |
| 10月21日 0時ごろ | 脆弱性の番号などがネットに漏れる。PHPは修正版の公開を前倒しすると発表 |
| 10月21日 午後〜夜 | 国内のサーバー会社が、緊急メンテナンスやサイトの一時停止を始める |
| 10月21日 21:55 | 高市首相がXで「今夜に対応して頂きたい大至急のお願い」と呼びかける。直せない場合はサイトの一時停止も有効だとした |
| 10月21日 23時ごろ | 修正版(PHP 8.2.35 / 8.3.36 / 8.4.27 / 8.5.12)が公開される |
| 10月22日 | IPA(情報処理推進機構)が注意喚起を出す |
| 10月26日 | 米CISAが「悪用が確認された脆弱性」に登録。実際に攻撃が成功したという報告も出る |
ひとつのソフトの脆弱性について、首相が直接呼びかけるのは異例です。それだけ影響が広いと見られました。
お店のホームページは大丈夫?
答えは、ホームページがどこで動いているかで変わります。
A. レンタルサーバー(エックスサーバー、さくら、ロリポップなど)
ほとんどの場合、サーバー会社がもう直しています。
- 主なレンタルサーバー各社は、10月23日ごろまでに対応を終えたと発表しています。サポートが終わった古いPHPに、独自に修正を当てた会社もあります。
- 修正しても、画面に出るPHPのバージョン番号が変わらないことがあります。 番号だけで判断せず、サーバー会社のお知らせを確かめてください。
- 慌ててPHPのバージョンを上げる必要はありません。上げるときは、WordPressのテーマやプラグインが新しいPHPで動くかを先に確かめないと、画面が真っ白になることがあります。
B. VPSや自社サーバー、制作会社が用意したサーバー
サーバー会社は直してくれません。管理している人が、手で直す必要があります。
- 制作会社や管理会社に任せている場合は、すぐに確認してください。
- PHP 8.1以前は、公式の修正版が出ていません。新しいPHPへの移行が必要です。
C. 何年も更新していないWordPress(4.x、5.x など)
- 古いWordPressは新しいPHPで動かないため、PHPも古いまま、ということがよくあります。
- この場合は、PHPだけ上げることができません。WordPressごと見直す必要があります。
今すぐ確かめる3つ
- ホームページがどこで動いているかを確かめる。 レンタルサーバーなら、その会社の「PHP2Shell」のお知らせを読みます。分からなければ、制作会社・管理会社に聞きます。
- 委託先に、対応したかを聞く。 次の一文をそのまま送って大丈夫です。
「PHPの脆弱性(PHP2Shell)について、うちのホームページは対応済みでしょうか。サーバーの種類と、PHP・WordPressのバージョンも教えてください。」
- おかしな変化がないかを見る。 修正前から攻撃は始まっていました。10月17日以降も公開していたサイトは、次の点を見てください。
- 知らないページや、怪しい広告が出ていないか
- 管理画面に、知らないユーザーが増えていないか
- サーバー会社から警告が届いていないか
返事が来ない、または「分からない」と言われた場合は、ホームページの預け先を見直すきっかけかもしれません。